男性不妊症の治療

            (精子の存在する方)


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(15)クラミジア感染症(性感染症の1つ)

  クラミジア感染症対策   
 クラミジア感染症は、女性エリアでは、卵管閉鎖、癒着、卵管水腫など精子との出会いや着床を中心に影響を及ぼします。
男性エリアでは、精子の生産の阻害、精祖細胞の破壊など精子の量や質に影響を与えます。男性エリアの治療にあたっては、精子数の改善と確保、精子の質の改善を計ります。

◇ 性器クラミジア感染症 ◇

性感染症(性病)の一種ですが、クラミジア(クラミジア・トラコマーティス)は、昔“眼の病気として流行していましたが、近年は性器のトラコーマ(性器クラミジア感染症)として流行しております。性器クラミジア感染症は、日本で感染者数が一番多いSTDです。20代前半女性の15人に1人、10代後半女性の20人に1人がクラミジアに感染しているとの報告があります。不妊医療の中で確認される性感染症の中では圧倒的に多く、不妊症の原因の一つとされております。
 
   ◇ クラミジア感染データ
   日本における性器クラミジア感染例数は、男性約15万人、女性85万人、計約100万人というクラミジア感染例が報告されております。非常に症状が現れにくいので感染→検査→治療処置のスムーズな処置が出来ず、長年にわたり罹患状態が続きます。この推計データは、クラミジア感染症として治療処置を受けた症例と考えると、潜伏、潜在患者さんの総数はこの何倍にもなるはずです。特別な事が無い限り検査を行うことはありません。不妊症エリアではこの性器クラミジア感染症は重要な不妊原因の一つとして検査を行います。
 一番感染率が高いのは20代前半で、次は10代後半の若い女性群です。クラミジア感染症は、不妊エリアではいかに結婚前の性交遊が重大な不妊原因となっている事がお分かりかと思います。"たった一度の過ち"がなければ、何人もの方が不妊治療をせずに済んだのではないでしょうか。
クラミジア感染症は致命的な疾病とは言えませんが、生殖医療下では重大な致命的疾患になります。感染者のほとんどが卵管障害を起こし自然妊娠をあきらめなければならない現状を深くこころにとめてください。また、放置して母子感染で赤ちゃんに感染し、大きな問題をおこしていることを忘れないで下さい。
   ◇ クラミジア感染症の症状(女性)
   わずかな帯下(おりもの)、子宮頚管炎、不正出血、軽い下腹部痛が出る程度です。また腟・子宮のみでなく、尿道に感染がひろがった場合軽い膀胱炎症状を示しますが大腸菌やクラミジア菌の発見には至らない場合がおおいようです。このように非常に軽微な症状な為専門医でも見落とす事もございます。
   ◇ 性器クラミジア感染症の症状(男性)
   尿道に軽い炎症を起こし、排尿時に尿がわずかにしみたり、濃い分泌物が少し出る程度のことがあります。しかも感染者のほとんどは症状さえも殆ど自覚しない程軽い症状です。ただ、放置すると感染源が消えないため、尿道炎から、さらに体の中に入って副睾丸炎や 慢性前立腺炎などをおこすようになり非淋菌性尿道炎や副睾丸炎を起こし最悪の場合無精子症に至る重篤疾患です。
(実例)結婚して21歳の時女児を妻が自然妊娠しました。事情により離婚し、29歳で再婚いたしました。挙児に恵まれず婦人科で妻が1年間不妊治療を行い、人工受精の際、無精子症と判りました。クラミジアが精粗細胞を破壊したものと思われます。
   ◇ 不妊と性器クラミジア感染症
   女性の場合、クラミジア感染は本人の気づかないうちに子宮頸管内を通過して卵管に入り、さらに骨盤内に大きくひろがって、骨盤内感染症を発症します。そのために卵管がつまり、卵子のベルトコンベアー的運搬が出来なくなり、卵の通りが悪くなり、卵管内に水腫が溜まり、かなりの人が、数年のうちに、難治性卵管通過障害による不妊症となってしまいます。また、たとえ妊娠しても着床障害や子宮外妊娠に悩まされることもあります。また、感染がさらに腹腔を上行して肝臓の周囲に炎症をおこす場合もあります。
さらに、たとえ妊娠ても、流産・早産をおこすこともあり、ことに切迫流産のため、低体重児が生まれることが注目されています。
女性の場合、クラミジア感染は本人の気づかないうちに子宮頸管内を通過して卵管に入り、さらに骨盤内に大きくひろがって、骨盤内感染症を発症します。そのために卵管がつまり、卵子のベルトコンベアー的運搬が出来なくなり、卵の通りが悪くなり、卵管内に水腫が溜まり、かなりの人が、数年のうちに、難治性卵管通過障害による不妊症となってしまいます。また、たとえ妊娠しても着床障害や子宮外妊娠に悩まされることもあります。また、感染がさらに腹腔を上行して肝臓の周囲に炎症をおこす場合もあります。
さらに、たとえ妊娠ても、流産・早産をおこすこともあり、ことに切迫流産のため、低体重児が生まれることが注目されています。
   ◇ 母子感染
   幸い無事出産したとしても、母子感染をおこして、新生児が眼瞼結膜炎や中耳炎をおこしたり、また重篤な新生児肺炎になり、空セキがつづきミルクを飲まない元気のない赤ちゃんとなり、亡くなることもあります。そのような、母から子供への母子感染という、次世代にも影響を及ぽす大きな問題をかかえることにもなります。
また、母親本人が、出産後に産褥熱で悩まされることが少なくありません。
このように、クラミジア感染はあまり目立たない形でありながら、かなり女性の“性の健康”を犯す、大変重大な問題をかかえ込むような感染、と言って過言ではありません。それを重大視しないで良いのでしょうか?
   ◇ クラミジア感染症による卵管障害(女性)
   女性にとっては自然に子供が授かる事は、何よりも幸せな事ですが、不幸にして望めない方の中にこの卵管障害性の不妊症があります。様々な卵管障害の中でクラミジア感染による場合は卵管内のベルトコンペアー様の繊毛ヒダが部分欠落をして卵子を前に運搬できない卵管障害やクラミジアの死骸の残骸が卵子運搬を阻害もしております。再生のきかない組織のため、一度破壊すると改善の余地が無くなります。生殖医療をすすめるにあたりこのエリアの障害に対しては、妊娠後までも影響を受けますので、慎重に治療プログラムを作らなければなりません。
   ◇ 卵管水腫(女性)
   卵管の先がクラミジアの死骸でつまってしまうと卵管に卵管液などが溜まり卵子の移動が阻害されます。これには、卵巣膿腫や子宮内膜症などの癒着による手術の後遺症として発症する卵管水腫もございます。どちらにせよ、卵管水腫側の卵管の使用は不可能であり、残念ながら自然妊娠は求められません。
   ◇  オーラルセックス
   最近は、性の愛情表現がペニスの膣挿入ラインだけでなく、自由でコンセプトを持たない表現方法が多くみられるそうです。性器のみでなく、口の中からクラミジアがみつかることも少なくありません。性器クラミジアに感染している女子の、4人に1人は、口の中からクラミジアが検出されたという報告もあるそうです。そしで性器接触をしないで、“オーラル・セックスだけでクラミジア感染症に罹患したケースもあるそうです。
   ◇ クラミジアと不妊治療について
   1人ひとり内容の違った病状を持っていると思います。片側だけの障害、卵管通過している場合など個々の環境下で対応、対策を考慮してみましょう。クラミジア感染症は卵管のみのサポートだけではなく、事後処理も大切な治療になります。
   ◇ 性病検査≪STD(sexually transmitted diseases)検査
   成人をされてからがほとんどですが、未成年者の異性交遊からの症例も多く見られます。特に女性ではクラミジア感染症になりますと、子宮頸管炎から上行性にクラミジアによる感染が卵管に波及すると、卵管上皮細胞の損傷が起こります。具体的には卵管上皮細胞である線毛細胞の線毛が障害され、その結果、卵管機能の一つである受精卵の輸送が障害されます。また卵管周囲炎や卵管水腫やクラミジア菌により卵管が閉鎖され自然妊娠が不可能になることもございます。クラミジアは細菌に分類される小微生物(直径300~1000nm・ウイルスより少し大きい)で、グラム陰性細菌に類似した微生物です。クラミジアは特異な増殖形態を持ち、人の細胞に感染すると細胞内に進入し、細胞質内で分裂増殖を行います。48~72時間程度で増殖し、クラミジアは細胞を破壊し細胞外へ放出され、外へ出たクラミジアは他の細胞へと入り込み更に増殖を行って繁殖していきます。睾丸に進入したクラミジアはその細胞を次々と破壊して精子造精機能を完全に遮断されることもございます。自覚症状が出ない場合も多く、突然の無精子症に右往左往することもございます。クラミジア以外の性病に関しても同様で丁寧な検査も必要です。

 

   ◇ chlamydia test
  ○IgG抗体検査・・・・・・過去に感染経験があると高くなる。
○IgA抗体検査・・・・・・現在活動中だと高くなる。
※IgA抗体が高値を示し、抗原検査でクラミジアが見つかった場合には、ご夫婦で抗菌処置を受けましょう。
   ◇  クラミジア検査をご希望の方
 

 クラミジア検査をご希望の方は、日本ハリセンターに受診していなくても、社会的な福祉活動として血液検査の紹介対応をさせていただいております。内緒で実施したい方や不安なのでご希望がございましたら是非ご利用下さい。(無料です)
紹介先は ○こせがわクリニック
     ○三愛熊谷医院
     ○やまかわクリニック

 

上記の検査などから、男性不妊症や無精子症の緻密な診断がなされます。精度の高い診断が今後の男性不妊症治療に深い関わりをもち結果の残る医療につながる基礎になります。

 



  ワンポイントアドバイス  
ベストを尽くす・・・今だから。 今でないと。

 クラミジアによる男性不妊症では、睾丸の炎症、睾丸組織の変性などに

よる精液及び精子の病的変性により男性不妊を発生いたします。クラミジアによる女性不妊症では、卵管閉鎖、クラミジアの瘢痕残留による卵管閉鎖、卵管水の貯留による女性不妊が発生いたします。